
店舗:長谷川商店
( Brand Story )
素材によって2種類の焙煎方法を使い分け、時間をかけて丁寧にお茶を作り続けて74年。兵庫県加古川市に本社を構える長谷川商店さんに、「未来考茶」や「こだわり造り 麦茶」など、おいしいお茶づくりの裏側を伺いました。
お話を聞いた方
昭和26年に兵庫県加古川市で創業。麦茶や雑穀茶、健康茶など様々なお茶を生産・販売しています。素材の良さを最大限引き出せるよう、時間をかけて焙煎したお茶はどれも味や香りが引き立つおいしさ。自社商品はもちろん、お客様のニーズに合わせた商品開発も行っています。
○ Index
現在は3代目の社長が経営されている長谷川商店さん。創業から74年の歴史を教えてください。
昭和26年に創業者の長谷川が、ドラム缶で焙煎した麦茶をリヤカーで売り歩いたのが始まりです。ほそぼそと麦茶を売って自宅の前に工場を建てましたが、2代目が跡を継いだあと、工場が手狭になったので現在本社を構える場所に大型の工場を整備。砂炒り焙煎の機械を導入し、一度にたくさん生産できる環境を整えました。また、麦茶の原料である大麦はJA兵庫南(当時は稲美野農協)に「大麦を植えてほしい」と直談判して、1970年代から生産がスタート。今では西日本有数の大麦の産地にまで成長しました。
農家さんも巻き込んで、お茶の生産に力を入れていたんですね。
しばらくはお茶の生産・卸売りの裏方として活動を続け、ディスカウントストアのプライベートブランドのお茶を作ったこともあります。しかし、近年の低価格化の潮流によってコスト面で太刀打ちするのが厳しくなったことから、高付加価値・高価格帯のナショナルブランドの商品を生産・販売する方針に転換。これまでの経験をもとに、こだわりの製法や自社の特徴を生かした商品の展開に力を入れています。
昔ながらの焙煎方法について詳しく教えてください。
大きく分けて砂炒焙煎と網炒り焙煎の2タイプがあります。大麦、ハトムギなどは主に砂炒焙煎、豆類は主に網炒り焙煎を使用しています。まず、砂炒焙煎は熱した砂と大麦を混ぜて4つの連なる釜で焙煎していきます。ひと釜ずつ温度を上げていくので、素材が焦げることなく苦みの少ない味わいに。また、それぞれの釜では水蒸気によって加圧されるので、中までしっかりと熱が通り、水分も風味も保たれたままのお茶に仕上がります。最後にふるいで砂を落として完成です。多くの会社で導入されている熱風焙煎と比べて大量生産ができないというデメリットはありますが、時間をかけてでもじっくりと火を通すため、風味豊かでおいしいお茶になるんです。
網炒り焙煎についても教えてください。
長さ約2mの大きな網の上に豆類を流して、回転軸で揺らしながら直火で焙煎する方法です。1回で15kgずつ、熟練の焙煎士が温度や湿度、豆ごとに異なる水分量やサイズを見極めながら焙煎をしていきます。熱しすぎると焦げて苦みが出て、熱が足りなければ青臭くなるので、香りや音、煙のようすなどを観察しながら、焙煎のベストなタイミングを見極めています。
今回、ご紹介いただく「未来考茶」の特徴を教えてください。
2025年の大阪・関西万博で謳われていた「未来」をテーマに作った商品です。「考」という文字には、「あなたの未来を考えてブレンドしました」というメッセージを込めていて、黒大豆をベースにして体にやさしい12種類の素材を使っています。たとえば使用するのは、最新の健康素材である黒ムク豆、赤なた豆、じゃばら果皮、ルイボスに加えて、古くから親しまれているはぶ茶、どくだみ、柿の葉、ごぼう、桑の葉など。全体の3割は黒大豆を使っているので薬草感が軽減され、飲みやすい味わいに仕上がっています。健康茶に詳しい方のなかには「すべての素材の味を感じますね」と言われる方もおられました。
ほかの商品にも「人生まだまだ」「人生これから」という標語が書かれていて、健康志向を感じますね。
健康への意識が高まったのは2代目の頃から。様々な健康素材や中国茶を研究しては、新商品を開発していました。杜仲茶や黒烏龍茶も日本では先駆けて始めたと聞いています。2代目は思いついたものはすべて商品化していたので、約500種類のアイテムがカタログに並んでいる時期もあったんです。
「こだわり造り 麦茶」についても教えていただけますか?
こちらは昔からの定番商品で、「五つ星ひょうご」「ひょうご推奨ブランド」「マタニティフード認定」の3つの認定を受けています。麦の皮を剥いて焙煎する製法が最大の特徴。皮を剥いた麦は、水洗い、水漬け、蒸し上げ、乾燥を経てから冒頭でご紹介した4連釜で砂炒焙煎をします。焦がさない焙煎方法なので苦みもなく、すっきりと香ばしい味に仕上がっています。
麦茶は大量に作るイメージがありますが、ティーバッグタイプの麦茶もご用意しています。オフィスやおでかけ中にさっとコップ一杯分作れる手軽さが魅力。雑味が少なくお子様にも大人気です。
麦茶の原料には何を使っていますか?
兵庫県産の「シュンライ」という品種の大麦を使用しています。弊社で使っている焙煎窯にも相性があって、この品種が一番合っていたんです。焦げつかず、風味もそのままに大麦のおいしさを感じていただけますよ。
どの商品も素材と製法にこだわっていて、リピーターの多さにもうなずけます。
ありがとうございます。昔ながらの製法で作り続けているので、味や香りには自信があります。スーパーに並ぶお茶と比べれば低価格とはいえませんが、一度飲んでいただければ必ず納得してもらえます。ノンカフェインや低カフェインの商品もたくさんありますので、毎日飲むものだからこそ体にいいものを選びたいという方にお届けできたらうれしいですね。
プチサイズやティーバッグ15袋入りなどは贈り物にも良さそうです。
そうですね。ちょっとした贈り物にも選んでいただいています。特に北陸新幹線やJR加古川線の125系をパッケージのモチーフにした「電車茶箱 鉄茶ん」は、おみやげやお子さんにも人気があります。北陸新幹線の鉄茶んには国内で収穫された上質なはと麦のお茶、JR加古川線は丹波黒大豆茶のティーバッグが入っています。
まずは「未来考茶」や「こだわり造り 麦茶」から試していただいて、長谷川商店の様々な商品をぜひご家庭で楽しんでください。